紫月の言うとおりヘリコプターは東京の夜景の上を通りあっという間に目的地に着いた。



ヘリコプターの爆音が止まると紫月が先に降り、葵が降りようとすると紫月の手が葵の細い腰に回って、軽々と地面に下ろされた。



手を握られ少し歩くとライトアップされた白亜の豪邸が見えた。



「ここが今日から君の家だ」



あまりのすごさに声も出ない。



大きな玄関の扉の前に白髪の男性が立っていた。