「あたし、4日後のロンドン行きの飛行機を予約しました やっとイギリスへ帰る決心をしました」


自分のいる所は日本ではない。


紫月がいない日本で生活する意味もない。


17年間生まれ育ったイギリスで生活するのが一番いいし、日本を離れれば紫月を早く忘れる事が出来るかもしれない。


日本にいれば始終、紫月の事を思って自分がダメになりそうだ。


「「4日後!?」」


恭臣と宇津木が声をそろえて口にした。


「葵ちゃん・・・」


榊は眉を顰(ひそ)める。


4日後というのは偶然なのだろうか?


「もう日本にいたくないんです ここにいれば紫月を思い出してばかりいるから」