「うんっ」


「堂々と頷かれるとこっちが恥ずかしくなる」


ベッドのダウンライトだけの明かりでも紫月が赤くなったように見えた。


「紫月の瞳も髪の色も・・・ううん ぜんぶ大好きなの」


葵が紫月の腕の中で身体を動かしうつ伏せになると銀色の髪に指を絡めた。


「葵・・・」


葵の頬を愛しそうにゆっくりと撫でる。


「紫月のパパとママが亡くなったのはいつの頃だったの?」


考えてみればまだ紫月の事をよく知っているとは言えない。


そんな大事な事も知らなかった。