誰もいなくなったホールに2人はいた。


クリスマスツリーから少し離れた所にテーブルを置き料理が用意されている。


少し離れたところにテーブルが作られているからクリスマスツリー全体が見えて、ツリーのイルミネーションとテーブルの蝋燭の灯りだけの雰囲気に葵はうっとりとなった。



最高級のシャンパンを紫月がグラスに注ぐ。


2人だけにして欲しいと紫月は給仕を断ったのだ。


「お疲れ、耳は大丈夫か?」


「うん 少しキーンって耳鳴りがするけど大丈夫だよ 榊先生も時々具合を聞いてくれたの」