「まあ、まだ若いじゃないの!」


叔母が呆れたように言うと紫月が肩をすくめた。


「お忘れですか?僕もまだ20歳ですよ?」


紫月が口元にゆがめる。


「だから 結婚なんてまだ早いのではなくて?男性はもっと遊んだ方が良いのよ?」


葵はこの3人の険悪な雰囲気にドキドキしてきた。


「伯母上からそんな言葉が出るとは思いませんでしたよ」


見るからに潔癖症に見える。


男は遊んだ方が良いというタイプには見えない。


この叔父夫婦は自分の養女を紫月と縁組させたかったのだ。


叔父も裕福だが紫月の財産にはとても敵わない。