「詳しく病状を教えてくれ」


紫月が言うと榊は説明をはじめた。






「だから 本当は入院させた方が良いんだが・・・」


榊が眠っている葵を見て言った。


「だが、お前を見たら安心するだろう 彼女の心配はお前に迷惑をかけたくない。そればかりだったから」


それを聞いて紫月は胸が熱くなった。


「お前に知らせるのを最初は拒んだんだ だけど知らされなかったら宇津木さんや俺までも首になるだろうと言って説得した」


紫月は心の中でため息を吐いた。


(俺よりも自分の身体を心配しろよ・・・葵・・・)