「葵様!」


葵は下を向いたままだ。


「大丈夫ですか!?やはり具合が悪いのですね?」

青ざめて冷や汗をかいている葵に言うと首が横に振られる。


「葵様、榊医師に見ていただきましょう」

貴子が傍に来た。


「貴子さん・・・・」

不安そうな瞳を向ける葵。


「お体を大切にしませんと 何かあったら大変ですわ」

貴子は葵に有無を言わさず押し切るように言った。