後部座席に座った葵はホッと一息吐いた。


「疲れた?」


隣に座った紫月が葵の肩に手を伸ばした。


(9着も試着したのだから疲れたには違いないだろう)


「ううん・・・あたしって大人っぽいドレスは似合わないんだなって・・・」


ちょっとショック。


「葵はまだ17歳だろう?今から無理して大人っぽいものを着る必要なないさ」


そんな事を気にしていたのかと笑う。


「だって・・・紫月の隣に立つんだから・・・・」


「俺は今の可愛い葵で十分だよ」


肩を引き寄せて顔を近づける。


顔を近づければごく自然に唇を重ねる2人だった。