紫月と2人だけの夕食。

恭臣を誘ったのだが用事があって帰ってしまったのだ。


たっぷりと食べた葵は食後に出されたチーズケーキも平らげた。


紫月はケーキは食べずにコーヒーを飲んでいる。





葵はなんとなく緊張してもらった婚約指輪をくるくると回していた。


「指輪、ゆるそうだね?」

葵の仕草を見て紫月が気付いた。


「そんな事ないよ 回るだけだから ほら抜けないでしょ?」

引っ張ってみせる。


「そうだね でもそれだけ回るんだから直してもらおう」


「紫月が言うのなら・・・」


葵は指輪を抜いて紫月の手の中に置いた。