「ん・・・あっ・・・」



びりびりとした感覚が身体を駆け巡り葵は立っていられなくなる。



紫月が唇を離した時には葵は息も絶え絶えだった。



そんな葵を優しく微笑みソファーに座ると自分の膝の上に座らせる。



「まだキスに慣れない?」



「な、慣れないって・・・」



病気でしばらくこんなキスしていなかったじゃん・・・と心の中で思う。



「明日から温泉へ行こう」



紫月の指は葵の長い黒髪を耳にかける。



「本当!?」



突然の言葉にプレゼントを貰った子供のような顔になる。