葵の制服のリボンを外しホックを外して体温計を入れる。



手に触れた肌が熱かった。



+ + + + + + +



体温計はピッと言う音をたてて熱が測れたことを知らせた。



38.5度



荒い呼吸が気になる。



校医は葵の額の汗を拭いた。



ベッドの周りにカーテンが引かれてしまっているので恭臣には様子がわからなかった。



恭臣は教室に戻らず待っていた。



廊下に足音が響いた。



知らせを受けた紫月だった。



紫月の姿を目にして恭臣が頭を下げる。