「紫苑ちゃん。」

呼ばれて後ろを振り向く。
後ろにいたのは翔太。

「久しぶりね。翔太。」

最初はあんなに照れていた名前で呼ぶ事も、今ではすっかり慣れてしまった。

「紫苑ちゃんなんだよね。珠音さん。」

やっぱり、バレてたのね。
あーあ、バラそうかな。

「紫苑ちゃん、知ってたの?」