基本内気で協調型の優香とハングリー精神旺盛な私。

実力に差が出るのに時間はかからなかったように思う。

1年から選抜チームに入った私と一般部員として練習に参加する優香。

だんだんと声をかけるのが気まずくなった。

2年になって大会に出るようになった私。

変わらずおっとりとした優香。

チームを組んだけど9人の大所帯。

リーダーの私と黙りこくる優香。

振りと構成を作りチームメイトに教える。

私は自分のなすべき事に手一杯で話しをする事はもっと減った。

気付けば優香は学年の中で一番下の層にいた。

でも『辞める』とは言わなかった。

地元でスクールに通って練習しているのも知っていた。

多分、純粋に私と同じでダンスが好きだったんだと思う。


溝が決定打になった3年。

私は副部長になっていた。

それも、推薦で部長と投票結果は同票だった。

私が部長を辞退したことから決まった役職だった。