真っ黒の車にするりと乗り込み、倉庫に向かう。
この街の朝は好きだ。
綺麗な海は見えるし、皆笑顔だし。そう。まるで…
「私の生きる世界とは真逆だ」
血に塗れた世界とは違う、明るい世界。
きっと今から向かう倉庫も血塗れに成っているだろう。
そんな事を考えているうちに、件(くだん)の倉庫に着いた。車を降りて、倉庫の中に入る。入口にいる黒いスーツの男たちに挨拶をした。一応予備の血が入った瓶を持ってきたが、この感じだと必要ないだろう。
「……酷い匂い。生きてる人、いるの?」
其処にいる彼らに声を掛ける。
「しーらない!春は殺しまくってただけだもん!」
何かの上に座っている少女が楽しげに言った。
真っ黒のサスペンダー付のスカートに白のブラウス、黒のリボンタイ、ピンクのリボンをあしらった白のブーツ。ツインテールのピンクの明るい髪は、彼女操る火で明るく光っている。
野河春(のがわはる)──19才の準幹部。私のひとつ上の先輩だ。「火炎操作」の能力を持つ。
「俺が捕まえといたよ。春には任せられないからね」
少女の隣にいる少年が呆れたように、気絶した人質を持ち上げて言った。
銀色の髪にオレンジ色の瞳、白に黒のストライプの入ったワイシャツに黒のベスト、黒のネクタイと黒の膝下まであるズボン。白の靴下と黒の靴で全身モノクロだ。
おまけに黒の指先だけない手袋をしている。
夜風虎夏(よかぜこなつ)──18才の準幹部。私と同い年だ。「土操作」の能力を持つ。
2人共私の部下であり、親友でもある。
「…それで?首領に報告したの?」
「「してない」」
そんな笑顔で、しかも同時に言われても。
「…今すぐ報告して」
「はーい」
春はぴょこんと座っていた所から降りた。
如何やら焼死体の上に座っていた様だった。
報告し始めた彼女を横目に虎夏が言った。
「ねぇねぇ。この人はどうするの?」
「いつも通り拷問行き。紅月の所に連れていってあげて」
「やっぱり?うわぁ、流石に同情しちゃうなぁ~」
全く同情していなさそうな笑顔で言った。
実際、うちの拷問はエグいことで有名だ。一度だけ立ち会った事があったがあまりのエグさに1分で逃げ出したのを覚えている。
因みに春や虎夏を含む年の近い友6人で見たのだが、春以外は全員途中で逃げた。
春だけが最後まで残っていた。
その時はまだ6人一部屋だったから部屋に戻ってきた春が血塗れだったとき、5人で大騒ぎした。
因みに8年前の事である。今思うと恐ろしい行動だったと思う。今だったら絶対やらない。
「自業自得でしょ。うちの拷問が酷いって知ってたはずだしね」
「そうだね。本当、バカだよね。うちの縄張りで取引なんてさ」
クスクスと笑う虎夏の後ろから春が戻ってきた。
「報告おわったよぉ!よし、早く帰ろう!もう春、疲れた!」
「それならもっと早く報告すればよかったのに」
「えへへ」
暗い倉庫から明るい街へと歩き出した。
この街の朝は好きだ。
綺麗な海は見えるし、皆笑顔だし。そう。まるで…
「私の生きる世界とは真逆だ」
血に塗れた世界とは違う、明るい世界。
きっと今から向かう倉庫も血塗れに成っているだろう。
そんな事を考えているうちに、件(くだん)の倉庫に着いた。車を降りて、倉庫の中に入る。入口にいる黒いスーツの男たちに挨拶をした。一応予備の血が入った瓶を持ってきたが、この感じだと必要ないだろう。
「……酷い匂い。生きてる人、いるの?」
其処にいる彼らに声を掛ける。
「しーらない!春は殺しまくってただけだもん!」
何かの上に座っている少女が楽しげに言った。
真っ黒のサスペンダー付のスカートに白のブラウス、黒のリボンタイ、ピンクのリボンをあしらった白のブーツ。ツインテールのピンクの明るい髪は、彼女操る火で明るく光っている。
野河春(のがわはる)──19才の準幹部。私のひとつ上の先輩だ。「火炎操作」の能力を持つ。
「俺が捕まえといたよ。春には任せられないからね」
少女の隣にいる少年が呆れたように、気絶した人質を持ち上げて言った。
銀色の髪にオレンジ色の瞳、白に黒のストライプの入ったワイシャツに黒のベスト、黒のネクタイと黒の膝下まであるズボン。白の靴下と黒の靴で全身モノクロだ。
おまけに黒の指先だけない手袋をしている。
夜風虎夏(よかぜこなつ)──18才の準幹部。私と同い年だ。「土操作」の能力を持つ。
2人共私の部下であり、親友でもある。
「…それで?首領に報告したの?」
「「してない」」
そんな笑顔で、しかも同時に言われても。
「…今すぐ報告して」
「はーい」
春はぴょこんと座っていた所から降りた。
如何やら焼死体の上に座っていた様だった。
報告し始めた彼女を横目に虎夏が言った。
「ねぇねぇ。この人はどうするの?」
「いつも通り拷問行き。紅月の所に連れていってあげて」
「やっぱり?うわぁ、流石に同情しちゃうなぁ~」
全く同情していなさそうな笑顔で言った。
実際、うちの拷問はエグいことで有名だ。一度だけ立ち会った事があったがあまりのエグさに1分で逃げ出したのを覚えている。
因みに春や虎夏を含む年の近い友6人で見たのだが、春以外は全員途中で逃げた。
春だけが最後まで残っていた。
その時はまだ6人一部屋だったから部屋に戻ってきた春が血塗れだったとき、5人で大騒ぎした。
因みに8年前の事である。今思うと恐ろしい行動だったと思う。今だったら絶対やらない。
「自業自得でしょ。うちの拷問が酷いって知ってたはずだしね」
「そうだね。本当、バカだよね。うちの縄張りで取引なんてさ」
クスクスと笑う虎夏の後ろから春が戻ってきた。
「報告おわったよぉ!よし、早く帰ろう!もう春、疲れた!」
「それならもっと早く報告すればよかったのに」
「えへへ」
暗い倉庫から明るい街へと歩き出した。

