「言いたい事をちゃんと言い合えるって良い関係だよね。私は多分だけどいつの間にかそういうのが出来てなくて――結果、離婚になった」
今は元旦那が幸せにやっていればいいと思う。子どもだってとっくに生まれているだろうし。父親になっているなんて不思議だなぁ。
「北斗くんとは考えてますか?将来のこと」
美白ちゃんの目は蒼くんを追いかけている。男四人でなぜだかキャッチボールにサッカー、フリスビー、バドミントンをやっていて大騒ぎ。
「全然。まったく考えてない。私は歳上でバツイチだし、もしかしたらこれから先、北斗くんが誰かと出会って気持ちが変わるかも知れない。未来がどうなるかなんて分からないけど、今好きだから一緒にいる。それでいいのかなって」
大切なのは今どうするか。先の事はどうなるか分からない。ずっと一緒にいると思って結婚したのに離婚した。北斗くんとも、ずっと続いていくのかいつか別れてしまうのか。それは誰にも分からない。でも、今はお互いに好きだから。
「あ~、やっぱ敵わないなぁ。北斗くんの事、すごく好きなんですね」
美白ちゃんはアハハと笑っている。
「…バーベキューの時、実はこっそり二人でいる所を見てたんです。蒼と一緒に。ごめんなさい」
「えっ?あ、ちょっと待って。見てたって、えっ…」
二人でいる所をって…足湯の事だよね?私が呆然としていると美白ちゃんはもう一度謝って、でも笑っている。
「なつみさんと居る時の北斗くんは、私が一度も見た事のない北斗くんでした。当たり前なんですけど。でもそれはなつみさんと一緒にいるからこそなんだろうなぁ、って。北斗くん、前よりずっと雰囲気が柔らかくなったから」

