塩顔男子とバツイチ女子



睡眠時間も連日三時間が平均で、時々自分がどの作業をやっていたのか分からなくなるくらい忙しかったらしい。


「なつみさん、ほとんど寝てないんじゃない?」

「三時間は寝たよ?それに明日は中番だから寝る時間あるし、大丈夫。眠くなったら祥太と昼寝でもするから」

「眠かったら言って。運転変わるから」

「ありがとう」


目の下のクマが疲れを物語っている。夜勤二連続で今日は休みだけど、明日は中番、その次は日勤。めちゃくちゃハード。


「なつみさんの弟ってどんな感じ?北斗が、ノリが俺に似てるって言ってて」

「似てる…かな。お喋りだから話は合うと思うよ。昔やんちゃしてたから、中途半端にヤンキーっぽくて。口悪いし遠慮しないし何でも言うから、美白ちゃんは気をつけて」

「えっ、私?」

「ウザかったら本人に言っていいからね。あ、でも蒼くんがちゃんと守ってくれるかな」


なつみさんはルームミラー越しに蒼にニッコリ笑いかけて、蒼は親指を立てて頷いた。蒼と玉木の関係性は謎。俺と優斗は絶対に玉木に尻に敷かれていると思っているけど、リードしているのは蒼だし何だかんだ俺についてこい系だから、どっちが強いのか分からない。


「美白ちゃん、更に可愛くなった気がする。やっぱ若いから肌も綺麗だし。私なんて日々ボロボロになっちゃって」

「なつみさん、それ言うの禁止。ボロボロじゃないから」

「そうだったね」


それはなつみさんが一生懸命働いている証。


「北斗、ちゃんと彼氏やってんだね。いいじゃん」


優斗の呟きに玉木が笑顔で小さく頷いていた。