ー広島に住んで3年。父さんの転勤の都合でばーちゃんの居る広島へ引っ越して来た。

でも…父さんは死んだ。そう、事故で死んだ。

だけど、東京へは戻らず
渉っていうアホで、とにかくうるさい友達と毎日高校生活をごく普通に過ごして居る。

でも、俺は…あの約束は。あの約束だけは、果たせずに居た。



渉「お前さ、まだ逢いに行かないの?何年経ってたんだよ」

昴「またその話かよ。まだ2年だし。わかってるけどさ」

渉「けどなんだよ。お前さ、逃げてんだろ?」

昴「…」

渉「俺なら会いに行くけどな〜」

昴「…」

渉「何年も逢ってないからもういいや。とか思ってんだろ?」

昴「はぁー?想いを寄せる相手の居ないお前に言われたくありませーん」

渉「ちょ、お前それはひどくねー?傷つくやつじゃん」

昴「そんなん知らないよ、お前が変なこと言うのがいけないんだろ?」

渉「はい、すみません。」

昴「もー帰るよ。」

渉「ちょ、待てよー」



ーこうやって、また俺は逃げる。
そうやって、生きていくんだよ。