「とても、きれい」




目の前の人は純白のドレスを身に纏い、不安と喜びの入り混じった表情をしている




「本当に?」




とても、とても。



「うん」



だって…、だって、私の、最愛の人だもの。



「世界で1番?」





そう。
悔しくて泣きそうなくらい。




「うん」




「みんな、私に、最上級の愛を囁いてくれるくらいに?」



「もちろん、よ…」



でも、貴女が愛されたいと願うのは、ただひとりだけ。



私の目には揺れる彼女。




「本当に、本当?」



世界の誰でもよ、と。



もう私の目にはぼんやりと輪廓が消えかけている彼女しか映らない。



この零れる雫が答えだと、解すだろう。