黒猫の香音(後編)

_数時間前 『黒猫』。




「お、『魔王』があるじゃないか、コッチは『金滴』か。


結構色々置いてあるんだなこの店。」



多種多様の酒や食べ物の種類に航聖は興味津々になって『黒猫』内を見て廻る。



木製のテーブルや椅子。


少し大きめの瓶に入った甘露や漬物。


レトロなオブジェ、雰囲気…



それら全てが女店主となった『香音』が創り出した世界であり、守ってきた世界でもある。



「せめて店立ち上げた事くらい言ってくれたら良かったものの…」



そう言って苦笑する。