今日は長いエクステを2つ結びにした。
昔ならこんな髪型したら大笑いされていただろう。そもそもしたいとも思わなかっただろう。


メイクに時間がかかってしまい、澪は先に登校したので今日は1人で学校に向かった。

上履きに履き替えていると、ガハハと男達の笑い声がした。

振り返ると、なんや体格のでかい男と小さくて可愛いらしい男、そして徹くんと竜之介が歩いて来た。

徹「あ!いち子ちゃん!おはよう!なんか今日凄く女子だね!ツインテール似合ってる!」

いち子「えっ…ありがとう」


突然の挨拶、朝から徹くんに話しかけられて私は少し恥ずかしくなり、顔が赤くなったのがわかった。

徹「紹介するよ!こっちのでかいのが杉田(すぎた)、こっちの可愛いのが清田(きよた)」

清田「よろしく!この子がいちごちゃんか!」

いち子「よろしく!いちごじゃなくていち子だよ!笑」


徹くんと杉田くんと清田くんが笑う。
なんだかあたしまで笑ってしまうと、ぶっきらぼうな竜之介は、

竜之介「どっちでもいーだろ、いち子でもいちごでも。それよりその気色悪い頭どうにかしたら」

そう意地悪を言うと、上履きをペタペタと言わせながら教室に歩いていった。

徹「いち子ちゃんごめんね。りゅう昔はもっと穏やかだったんだけどね。」

杉田「ずっと付き合ってた彼女が、中3の時にいきなり別れを告げて来て、まぁ理由は良くわからなかったんだよな。長かったのにな。久しぶりに街で見かけたら年上の男といてさ、そいつのの影響でなんかすごい派手になっててね」

清田「りゅうの派手な女嫌いはそこからなんだよねーだからといって清楚が好きとかじゃないし、まぁりゅうは恋愛するってタイプじゃないよな、後にも先にも麗華だけっしょ」


いち子「麗華?」
徹「麗華!(れいか)りゅうの元カノね!
まぁ、そんな感じで、あんまり女の子に優しく出来ない奴だけど、悪い奴ではないからさ!仲良くしてやってよ」


いち子「うーん…うん」

-そんな長かった彼氏をいきなり振るって何か理由があったんだろうけど…まぁあたしには関係ないし!-

何故か少しだけ竜之介の過去を気にしているあたしが居た。