高校生活が始まる。

-後ろの席の竜之介はちょっと気に触るけど、昨日だってあれから話しなくて済んでるし…気にしないで過ごそう!関わらない関わらない!-

近所に住む大親友の澪と登校、門で昨日友達になった、未来と咲と合流して教室に向かった。


教室に入ると、あちらこちらでグループが出来ていて教室は賑やかだった。

いち子「あーなんか高校生って感じがしてきた!!笑」

咲「何それは!笑」

未来「ね!今日帰りどっか寄ってこうよ!放課後デート!」

いち子,澪,咲「さんせーい!!」

-なんか良い。ものすごくJK!笑-

新しい友達も出来て高校生活enjoyできそうな今日この頃。

みんなとお喋りしていると、

ドンッ!!

いち子「痛〜もうなんなんだよ〜高校始まってまだ2日で既に2回も痛いじゃん!」


「2回?笑 ごめんごめん。大丈夫だった?」

振り返るとそこには、黒髪短髪の王子様みたいな彼が立っていた。

-王子だ。わたしの王子だ。-

いち子「あっ!すみませんすみません!だ…大丈夫です!こちらこそこんな所に突っ立っており申し訳ありませんでした!恥」


「なんか元気な子だね!笑 俺は黒川徹(くろかわとおる。)2組だよ!よろしくね!ちょっと竜之介に用があって…りゅう、ここのクラスだよね?」

いち子「えっ…あぁ、窓際の一番後ろの席…あれ?まだ来てないかも」



竜之介「ぼーっと立ってんなよ。またぶつかるぞ。厚化粧女。」

いち子「はっ?」

徹「おー、りゅう!おはよう!お前だけクラス別って、みんな悲しんでたよ。」

竜之介「どうせ毎日家に勝手に集合すんだろ。クラスくらい別でせいせいする」

無愛想な態度を取りながら、気だるそうに席に着いた。


澪「2人、同じ中学なんですか?あ、あたし澪っていいます!よろしくね」

徹「うん!俺ら4人で仲良かったんだけど竜之介だけ1組でさ、後の2人は俺と同じ2組なんだ」

未来と咲も続く。

未来「うちらも仲良し4人だよ!今度みんなで遊ぼうよ!」

徹「是非!笑 2組にも遊び来てね。…えっと…」

徹は私を見つめてきた。

いち子「あっ!あたしいち子です!よろしくお願いします!遊びたいです!」

徹「笑 いち子ちゃん!可愛いね!よろしく」


チャイムがなり徹は教室へと帰って行った。

澪「なに、いち子ぼーっとして」

咲「好きでしょ」

未来「一目惚れでしょ」

3人が茶化す。

いち子「…王子だ…」


-黒川徹くんか。素敵だ。素敵すぎる!お近づきになりたい!好き…?ときめく!これは好きなの?恋とゆうものなのか…?-

ぼーっと上の空のあたし。
プリントが回ってきたことも知らず、空を眺める私を、後ろの席の竜之介が、わたしの椅子を蹴っ飛ばす。

ドンッ!

いち子「!!あ、あ、プリントね!申し訳!」

竜之介「ぼーっとしてんなよ。ったく、厚化粧」

いち子「はいはいすみませんね。ほんとにあんたがあの徹くんの友達なんて信じらんない」


竜之介はシカトした。

-嫌な男、まぁあたしにはこんな男どうだっていいわ!-


あっという間に高校生活2日目を終えた。

放課後は4人で買い物をした。
文房具屋さんに寄って可愛いいちごの香りのする便箋を買った。

-徹くんにお手紙書いてみよう!-

ワクワクしながら家に帰った。