その日私は、一人で下校していた。

彼氏の理久とちょっとした喧嘩をして、いつも二人で帰る道を、一人で突き進んでいた。

絶対に許さない。

私の心は怒りに震えていた。

きっかけはくだらない口喧嘩。

登校中のちょっとした諍いを、学校が終わってもまだ私は引きずっていた。

なんで喧嘩したのか、どうして自分が怒ってるかなんて忘れてしまったのに、ただ意地を張って腹を立てていた。

そんな私のあとをつけている人が居るとは知らずに。