それだけ言い捨てると増田先生はさっさと居なくなってしまった。
なんか…
「嫌な予感。」
「珍しく気が合うね、私も同感。」
「この中の様子みせない、俺らに拒否する暇与えないってあたりにもう滲み出てるよな…」
「とりあえず、開けるからね…?」
増田先生から押し付けられ……受け取った鍵を鍵穴に差し込みゆっくり回した。
ガチャッ。
恐る恐る準備室の扉を開く。
バタン。
気を取り直してもう1度扉を開く。
バタンッ!!!
「…え、なにあれ、美羽。ここ本当に人が踏み入れていい所??」
とてもじゃないけど学校の一部とは思えない程の惨状。。。
「やるしかないっしょ。頼まれたこと1回引き受けた以上投げ出さない。」
ナイスタイミング~~~とか思ってた数分前の私、、どー考えてもバットタイミングだったよ。
過去の自分に忠告してあげたい。
今からでも間に合う、超逃げて。
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「藤くん、今何時ー?」
「もーちょいで6時。」
「うっわ、かなり頑張ったね。」
そりゃ窓から差し込む光もオレンジ一色なわけだ。
現在の季節はまさに初夏。
つい先日衣替えを終えたばっかり。
「これ、増Tになんか奢ってもらわなきゃな…」
「ほんとそれ。二時間近く必死にやったし結構片付いて来たよ。」
どこから手をつけていいのかわからないくらい酷い空間だったここ。
今は私たちの頑張りのおかげで何とか見えてる床の面積が広がった。

