「白河さん転校しちゃうの?」


珍しく驚かれる。 怖い



「ああ」



もうこのめんどくさい生活ともおさらばできる。




「お前内心思っていただろ。転校さえすればこんなめんどくさいことしなくていいって。」



それもバレてるし。





「・・・」



こうして最後の登校が終わり。準備をしていた。





「これは捨てたくないし・・」



美緒莉がブツブツいいながら片づけをしている。




「美緒莉、まだかよw」




「お兄ちゃんは色鉛筆とかの絵画キットと本さえあればいいもんね。いいな」




「いいのかな?よくわからん」




暇だし最後にこの街の絵でも描こうかな。



ベランダに出てささっと書く。



引っ越しするまで書かないと決めていたこの街並み。




こんな早く描くときが来るなんて思ってなかった。




描き終えてから息をはく。




明日から新しい生活が始まるんだ。



性格も変えたいな。



まだ段ボールに入れてないパソコンの画面を開きいろいろ探す。





「落ち着けば大丈夫だ。」




『趣味が合う仲間とはすぐ話せる』




この文字に目が留まった。





ー趣味なんて合う人いんのかよ。




『転入初日は人気者です。勝負は次の日から』




初日は気楽に行こう。



新しい生活と性格。 明日から変えるんだ。