「ちょっと白河さん。白紙じゃん!!」



藤崎さんがペンを回しながら言った。



ペン回しできるんだ・・




「小説を書くって難しいね。」




多分呆れられているだろうな。




何分も経過しているのに白紙なやつが小説部に入りたいって







「そんな難しく考えなくてもいいんじゃない?ほんとに身近な事でもいいんだよ。」





いつも優しいな。





「身近な事ね・・そいえばあんな和樹でも書けるんだ(失礼)」


爆笑する藤崎さん。




「確かに見た目的には全然書けそうにないけど文章力があるからスラスラ書いちゃうよ。内容はファンタジーが多いけど」




ファンタジーか。





なにかひらめいてしまった。




自分でひらめいたことをどんどん作文用紙に書いていった。





「その小説が完結したらいいコト教えてあげる」





「いいこととは?」




「それは教えられないw 早く完成させてー」





狂ったように書いていく。



1時間半で作文用紙3枚になるほど。






「いいところで悪いけどもう図書室閉まるから帰ろ。」




その言葉のおかげで危うく閉じ込められずに済んだが、





頭の中には自分の書いている小説の内容しかなかった。