ふ、藤崎さん!?



予想外の出来事が起きた。



昨日の様子と一転して近寄りがたい存在であった。




その人が昨日のような優しい感じで話しかけてきたのは意外だ。





「この前読んでいた本が数学をテーマにしたストーリーでちょうど出てきたから」






「そんな小説もあるんだ。今度読んでみよ。」





全然話しやすいではないか。







数学が終わってまた和樹と話す。





「藤崎さんとちゃんと話せてんじゃん」






「あの人のおかげだよ。」





「へーー。でさ、部活はどうすんの?」





部活の事など考えていなかった。朝言われたばっかりなのに






「何か経験あるの?」





「何も・・w帰宅部のつもりだったけど」





俺が部活に入ったところで何も起きない。





「俺意外だろうけど小説部に入っているんだ。」




和樹が小説部!?




てっきり運動部だとw





「意外すぎて言葉にできない。」





「だろ?今日仮入部来いよ。人数少ないし先輩はとっくの前に引退したから。」





「小説部って小説を読むの?」






その瞬間に和樹が笑った。





「そんなの家でもできんだろ。メインの活動は小説を書くんだよ。」





「本気?」




読むのは好きだけど書いたことはない。





仮入部が不安になってきた。