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「………ごめん、栗…。」

「………。」

「…私たち……これからは別々に帰ろう。」

「いや別れ話か。」









次の日



私は昨日と同じく黒い車に送迎され
学校へ登校。





そして教室で栗を見つけてそう謝ると

彼からツッコミを返された。







私は自分の席に座って
机に項垂れると



前の席に座る栗に
「栗ちゃ〜ん…っ。」と名前を呼ぶ。





栗はいつもと同じように
棒キャンディーを舐めながら

「何。」と短い返事を返した。









「どうしよう…、私とんでもない人と同居しちゃってるみたい。」

「…あー。」

「私これから大丈夫なのかなぁ…。」









私の言葉に

栗は 何となく納得、といったような声を出して

私の様子をジッと観察している。





私は机に項垂れたまま
栗に話を続けた。









「昨日 栗と浮気してるとか言われて
すごい怒られたし…。」

「…なぁ有梨。」

「ん?」

「お前、昨日襲われた?」

「?!」









え?!と


私が栗の言葉に
飛び起きるように体を起こす。





な、ななな……?!何で分かるの?!








(いや、でも正確には
キスされただけなんだけど…っ。)








何でそんなこと言うの?と栗に聞けば


栗は平然とした様子で
自分の首筋を ツンツン、とつついた。






……?私の首?









「何?首に何かある?」

「キスマーク。結構くっきり。」

「?!」









え?!キスマーク?!