「ただいま」私は疲れ切って中に入った。「ちょっと、魔美。すぐに着替えてきれいな服に」「あ、そうか今日お母さんの再婚相手が家に来るんだもんね。待ってて着替えてくる」私はそう言い残すと自分の部屋に向かった。お父さんが、行方不明になってからもう10年お母さんにもやっとの思いで彼氏今は、婚約者ができた。私は、お気に入りの黒いワンピースを着て髪の毛を三つ編みで二つに結び前髪をピンでとめると部屋を出た。「うわぁ、魔美おしゃれじゃない」お母さんは、そう言いながらキッチンから顔を出した。「そんなおかあさんも」お母さんはいつもは着ないようなグレイのオシャレなスカートとノースリーブな白いT-シャツを着ていた。髪の毛もくるくるにしていた。