「こはくー!!起きないと遅刻するよー」

目覚ましよりも大きなお母さんの声に私は目を覚ました。

「はぁーい、起きるからー」

お母さんは私だけを起こしているつもりなん、だけど、結果みんな起きてしまう。

「おはよう、お母さん」

「おはよう、琥珀。あら、みんな起きたの?」

「あれだけ大きかったらみんな起きるって…」

兄の奏(かなで)。広告代理店に務めている22歳だ。

「本当、あんなに大きかったらみんな起きるよね。結果毎朝みんな同じ時間に起きてるねー」

朝ごはんを食べながらお兄ちゃんと話していると、もう時計は出る時間を指していて、

「やばい、もうでないと!!行ってきまーす」

いつもより早足でバス停まで歩くと、見慣れた後ろ姿を見つけた

「おはよう、凛花」

「あっ、おはよー」

凛花(りんか)は同じ生徒会の書記をしている幼なじみのフワフワした可愛い子