仮に君と恋をしたなら




昼休み、教室に戻るときに真山たちが体育祭の会議をしている通常は空き教室の前を通りかかり、私は中の様子をそれとなく覗いてみた。

会議と言うにはあまりにも…賑やかな気がする。
真山が珍しくお弁当を持参してる…?



「大塚、料理とかするんだな。美味かった。弁当、ごちそうさん」

「作りすぎて食べきれなかったから助かった。ありがとう」

「残すならいつでも食ってやるから!」



悠のお弁当を美味しそうに食べる真山を見て、私もお弁当を作るべきか検討した。私は料理なんて出来ない。作ってもきっと悠のお弁当と比べられて惨めな思いをするだけだ。

やめよ。



放課後、私も真山も委員会がなかったので一緒に帰ることにした。




「放課後、一緒に帰んの久しぶりだな」

「そうだね。んん!」



ここのところ3、4日ずっと喉が痛い。えへん虫が時々現れる。これは風邪なんだろうか。かと言って、咳が出るわけでも熱があるわけでもない。ただ喉がすぐに乾燥する。



「大丈夫か?喉」

「うん」

「最近、調子悪そうだよな」

「そう?喉以外は元気だよ」



真山は自分の額と私の額に手を当てて体温を比べるようにして測った。