真山の照れた顔を見るのは面白いかもしれない。



「ちょ、ズリーからお前も何か言え!」

「何かって何?」

「そーだな・・・」


真山は少し意地悪な顔をした。



「山田から告ったことになってんだろ?俺に何て言ったのか聞かせろよ」

「はー?!言えるか!」

「大塚たちに言ったんだろ?!俺も聞かれたら答えなきゃなんねーしなー。誰かさんが恋人ごっこしようとか言い出したせいで」



自業自得だ。
くそ~、覚えてろよ。真山め。



「…、って」

「ん?聞こえねーし!ちゃんと言えよ。あれ、言えねーの?恥ずかしーの?」



私は早口でゴニョゴニョと聞き取れないように言った。真山に挑発され、ムキになり言い直すことにした。



「うるさい!だから…!す…」

「す…?」



悠たちの前では割りとすんなり言えたのに。
何でこんなに言えないんだろう…
やっぱり本人目の前にしたら言えないもんなんだな。



「す…スッ……好、き…だから…、付…き合いたい…」

「……」



くそ~!恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!
そして、私が気持ち悪い!

真山のバカ!先に笑ったのは私だけど…あれ?
笑い声が聞こえない。



恥ずかし過ぎて目を瞑っていた私はゆっくり目を開けた。