新しくできた友人も大事だけど、やっぱりもう日常化してる真山といる時間が楽で好きだ。



「あ。そうだ。何も決めてなかったから、告白は私からしたってことで通してるよ。なんか、今後も色々聞かれそう…」

「おう、わかった。」

「真山もなんか、聞かれて答えたことは全部共有ね」



私は余計なことを口走ったのかな。恋人ごっこというにはドライすぎる。これからこんな辻褄合わせの情報共有をしていかないといけないのなら恋人の仮面なんて脱ぎ捨ててしまいたい。

今まで通りの方がずっと楽だったかもしれない。真山といる時間をこんな話に使う方がもったいない気がしてきた。



「さっきさ、購買で山田に言伝て頼まれた」

「誰に?」

「知らねー。何か委員会が一緒とか言ってた」

「何て?」



私は美化委員に属している。真山が言うには、委員の誰かから放課後、私に裏庭の花壇に来るように伝えてほしいと頼まれたそうだ。