紗奈side

最近やけに神崎蓮音と優来の仲がいい気がする。よく喋ってるところも見かけるし!!それを見て私はとっても安心する。なんでかっていうと、最近優来が変わった。悪い方向じゃなくてもちろんいい方向に。前みたいに「前の学校は」っていう発言もだいぶ少なくなったし、なにより目とか笑顔とかが柔らかくなってる。今では優来の悪口を言う人も減ってきた。本人は何も気づいてないみたいだけど、優来の性格を変えたのは間違いなく神崎蓮音だ。神崎とは前に少し喋ったことはある。本人には悪いけどはっきり言ってアホでお馬鹿なイメージしかない。そんな神崎がどうやって優来を変えたんだろう。
早速、神崎とのことを優来に聞いてみることにした。神崎の話をしてる途中優来の顔は終始赤くなってる。こうなったら恋の紗奈キューピットの出番だ!笑
その日の放課後、私は神崎に聞いてみることにした。
「神崎ー!!ねえちょっと話せない??」
急に呼び止められたからか神崎は少し驚いてる。
「別にいいけど。なに??」
「優来のことなんだけど。」
優来の名前を出した瞬間神崎の顔が少し赤くなった気がした。気のせいかな??神崎は友達に一言言ってから私の方に来てくれた。
「急に呼び止めちゃってごめんね。」
「全然いいよ。んで、佐伯がどうしたの??」
「神崎は優来のことどう思ってるの?」
いきなりすぎたかな。でも遠回しすぎてもめんどくさいし!ここは単刀直入に!
「んー。最近よく話すしいい奴だと思うけど。なんで?」
いい奴って...。そうゆうことじゃなーい!!
「単刀直入に聞くけど神崎は優来のこと好き??」
「んー。わかんねえ。」
今日はこれ以上聞いても意味ない。そう思った。
「そっか!!いきなりごめんね!また明日!」
「あっ。まって」
「ん!?」
私が帰ろうとしたら神崎は焦った声で私を呼び止めた。
「佐伯は、俺のことどう思ってんの?」
うわぁ。その質問はきついです。
「んーとね、優来が神崎をどう思ってるかは私でもわからないんだよね。」
私は適当にごまかした。
「そっか。じゃあな!」
そんだけかよ!!まあいいや。また明日にでも探ってみよ!!