「…いいって、言ったら…」
「ん?」
ドキドキして、その言葉の意味を知りたくて、
目の前の祥太をいつになく意識して、言葉を絞り出す。
「いいっていったら…抱いて、くれますか…?」
ドキドキして、死ぬほどドキドキして、顔が熱くなるのがわかるのに、
びっくりしたように目を見開いて、少し恥ずかしそうに目をそらした祥太のいじらしさには敵わない。
「…いつも、準備なんてできてるし…
我慢、してるのだって、私の方だもん…」
ずいっと祥太と目を合わそうと近づくと、
「ま、待って待って待って待って、ちょっと、待って、待って栗子」
焦っている祥太は新鮮で、片手で髪をくしゃくしゃってして、
自然に萌え袖になってる手で口元を隠した。
「…2つしかないから買ってくる」
赤くなっている顔を隠しながら、上目遣いでそう言っちゃう祥太ほどこの世で可愛いものはきっとない。
キラキラと街が眩くて、甘い曲が冷たい夜を優しく包み込む。
雪が綺麗。
「クリスマスってほんと、聖なる夜だね!祥太」
「いや性なる夜でしょ。」
みなさん、メリー栗すます!❤︎
栗すます【完】