雨ちゃんと太陽くん【完】






「よく寝てたね。」




そういつも通りふわっと優しく微笑んでくれる太陽くんに何故か泣きそうになる。




「…どうしているの?」




「いつも一緒に帰ってるじゃん?」




「そ、そうだけど。」






ここ数日は私が置いて帰ってたんだ。




「雨、この間はごめんね。」



隣で眉を下げて悲しそうな顔をする太陽くん。



「ううん、私こそ、ごめんなさい。」





「俺ね、雨が鈴鹿と仲良くしてたからヤキモチ妬いて、雨に八つ当たりしてた。…この意味分かる?」





…意味?




「…分からない。」




意味って一体何?




太陽くんがヤキモチを妬く意味は、私が大切な幼馴染だからでしょう?決して、私が太陽くんの好きな人ではないから。