「雨ちゃん昨日大丈夫だった?」
「あ、うん。ごめんね?」
嵐くんはきっと私の視線の先の、太陽くんと風花ちゃんがいたことは知らない。
泣いた理由は確か『ゴミが入って』なんてわかりやすい嘘をついたけど、気づかないふりをして受け入れてくれた。
ちらっと太陽くんのほうを見つれば、太陽くんはこちらを見て睨んでいた。
「いいのいいの。」
そう言ってまた私の頭を撫ぜる嵐くん。
「嵐くんってモテそうだよね。」
「…ぇ、何いきなり」
「ずっと思ってたよ?」
「まあ好きな人に好かれないと意味ないけどね〜」
「…嵐くんって好きな人いるの?」
「………え?雨ちゃん………気づいてないの?」



