「雨はさ、王子のことどう思ってんの?」
お昼休み、凛ちゃんがおいしそうなサンドウィッチを頬張りながら私に聞く。
「…どうって?」
「あんなずっと一緒にいて好きになったりしないの?」
「好きだよ?」
「それは恋愛感情としてじゃないでしょ?」
「…うーん。」
恋愛感情とかあまり考えたこともないし、きっと太陽くんだって私に対して恋愛感情なんて抱いたことがないと思う。
それに太陽くんモテモテだし、私と付き合うなんてもったいないよね!
私は太陽くんの幼なじみとしてずっと隣で笑っていられたら嬉しいかな。
「じゃあもし王子に彼女ができたら?」
「太陽くんに彼女が出来たことがないから分からないけど、全力で応援すると思う!!」
「…あらそう。まあ私からしたら王子が可哀想でいたたまれないわ。」



