悪役の私








ーーーーーあれから潤に会うときはいつも、今日こそは優しくしようと心に決めて会うようにしている。



嫌な顔をしないで、潤の言うことを聞いて、笑顔で返事をする。



…気がつけば、そんなことすら出来なくなってしまっていた。



いざ潤に会うと、口が、身体が、勝手に拒んでしまう。




私は絶対に潤を傷付けているのに、潤はなにも気付かないフリをする。




その優しさが、私を余計苦しめる。




潤に会った後、私はいつも泣いていた。





潤、ごめんなさい。



中途半端な気持ちで貴方の側にいて、



ごめんなさい。



潤をたくさん傷付けているのに、早く別れることが一番の答えだとわかっているのに。




私にはまだ、貴方と離れる勇気がありません。




ごめんなさい。




自己中心的な人間でごめんなさい。