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「潤、明日の大晦日予定あるんだって。」
「そーなんだ」
「潤と会うもんだと思ってたから家族もみんな出かけちゃって。私も11時くらいまでバイトだし普通に寝ようかなぁ。」
たまたまバイトの休憩が被った優に、早速潤に断られた話をする。
「まじかー。」
「せっかく予定開けてたのに1人だよー。」
「1人なら、もし良ければ俺と過ごす?さきちゃん家遠くて会えないからさ。」
「えっ、いいの???」
「まあこれまでも何回も2人で遊んでるしね!」
「やた!じゃあ、バイト終わったら連絡する!」
「了解!」
そのまま、バイトが終わりあっという間にもう大晦日を迎えてしまった。
早く終わらないかな、と思うと時間が長く感じてしまうのはどうしてだろうか。
時計の針と睨めっこしながら、11時になるのを待つ。
「おつかれ様です!」
11時ちょうどにタイムカードを押し、急いで制服から私服に着替える。
最近買った洋服、バイト終わりの疲れきった表情にならないように、メイク直し。
最近の潤と会う時よりも少し心が弾んでしまうのは、きっと今日が大晦日だからだろう。
ピコンッ
ん?誰だ??
携帯に目を向けると潤からの連絡が来ていた。
「結衣、今日結衣のために空けたよ」
え、、、。
今更もう遅いよ。
約束しちゃったのに…。
とも思うけど、やっぱり罪悪感もある。
だけど、今、私が向かいたい場所は…。
「ごめん、今日は友達と約束しちゃった。」
気がつけば、そう返事を返していた。
嘘をついているわけではないのに、なんだか嘘をついているような気持ちになった。
そして準備を終え、家を出て優のところへ向かっていく。
優のところへ着いた頃にはもう、罪悪感もなにもかもを忘れていた。