「……神様がいるなら弟は今頃自宅のベッドで僕と寝ていますよ」

亨は遠い目でそう答えた。

「なら弟のためにも絶対に勝とう」

アフェインは近寄って左手を亨に出した。

「え?握手ですか?」

「日本人は契りを交わすときに握手をするのだろう?」