「何だここ…」

目の前に広がる光景に思わず独り言を漏らした。

一つ前のとは対称的に教室四つ分ぐらいの広さがある部屋。

床も壁も天井もコンクリートで固められていてお世辞にもお洒落な部屋とは言い難かった。

そして何よりも孝也を驚かせたのはこの空間には孝也以外の人間がいるということ。





「お前もここを選んだのか」





孝也は自分に喋り掛けてきた男の顔を見た。