眉間の間に皺を寄せた翔の姿が脳裏に浮かぶ。

何かまずかったのだろうか?
 
「なぜ他のメンバーじゃなく雪村さんに電話したんでしょう?雪村さんに言えば、こうやって僕に話すことが容易に予想できたはずなのに」
 
翔の口ぶりは微塵も孝也を疑っていない。

それを感じるたびに心に棘が刺さる。


本当に自分のことを信用してくれているのかもしれない。


裏切るなどというのは単なる被害妄想なのかもしれない。