美咲に追いつこうと思ってみたが、ルーレットを止めるコツが分からず結局次に出た数は「3」だった。

「おっしゃあ!」

がっかりしていたのは一秒前。

今は神に感謝した。

「親の形見の壺が二千万円で売れたかぁ…」

形見を売るなよというツッコミは孝也の中になかった。

ただ二千万という金が手に入ったという事実だけでいい。

これで借金は全て完済し、さらには大金を手に入れた。