勇太は一言で言うと、「バカ」だった。

もちろん、勉強が出来ないがその意味での「バカ」ではない。

クラスで1番のヤンチャ者で、クラスのムードメーカーでもあった。

そして、勇太がいるところにはなぜかいつも人が集まる。

「ドッジやろーぜ!」

勇太がそう言ってボールを持つと、クラス全員が勇太に続いて校庭へ急いだ。