とりあえず、私がこのバンドのマネージャーであることを伝えなくてはと思い、挨拶をしに行った。

「あの、すみません」

4人の後ろから声をかける。

「あれ?もしかして、俺らのマネージャーさん?」

蹴っていた2人のうちの1人が振り向いてそう聞いてきた。

「はい!!今日から本番までDiamondsさんのマネージャーをさせていただきます藤堂です、よろしくお願いします。」

緊張で声が裏返ってしまう。

「よろしく、藤堂さん!俺は、ベースの大方です。ほら、お前らも挨拶しろよ~」

私はこのとき、大方さんに一目ぼれした。とても笑顔が素敵な人だった。

「ボーカルの月島です、こんな奴らですけどよろしくお願いします」

「あっ…ドラムの高地です。さっきはお見苦しいものを…。」

さっき大方さんと月島さんに蹴られていたのが高地さんである。

「で、俺が徳井です。ギターやってます、はい。」

ここから私のJKの夏が始まった。