退院した翌日。 <きた> 私は勇太にそうメールを送った。 正直、勇太を早くこの心配事から救ってあげたい、とすら思っていたのだ。 <本当だな?> 勇太からの返信はすぐにきた。 <うん、絶対産まれないから安心して> <ちょ、電話して> 勇太からそんな返信がきた。 私はすぐに勇太に電話をかける。 《本当にきたんだな?》 《当たり前じゃん、今更嘘つかないよ。信じて》 これ自体が嘘なのだが。 まあ、生まれる可能性はもうない。 《分かった》 そう言うと勇太は一方的に電話を切った。