「コレでいーの?マジ?大丈夫?」

私は本当にこんな簡単に選んでしまって大丈夫なのか、なんだか心配だったが、なっちゃんが大丈夫というのでしぶしぶなっちゃんの選んだものを購入した。

「買っちゃったね・・・」

私はこの時、なんだか人生で一番緊張したといっても過言ではない、大きな仕事をやり終えた達成感でいっぱいだった。

「これからだよ、杏璃ちゃん」

なっちゃんはそう言うと、私の手を引いてトイレにきた。

「じゃ、行ってこい!」

そう言ってなっちゃんは私を送り出した。

私は個室に入って、さっき買った検査薬を開ける。
その手が緊張で少し震える。

説明書を読んで書いてある通りにする。

何分か放置しなくてはならなかったから個室でただただ結果を待つ。
この時ほど長いと感じた時間はない。

そろそろかな・・・そう思って検査薬を確認してみた。

まあ、中には出してないし、陰性だろう・・・