「あーもう」

突然勇太はそう言うと、私をベッドに押し倒し、深いキスをした。
こんなキスは初めてでどうしたらいいのかわからない。
漫画で見たことのあるディープキスってやつはこれか、と気づくまで少し時間がかかった。
息をいつ吸えばいいのか分からず、だんだん苦しくなってくる。
勇太が一瞬離れたのを見計らって、勇太の口を両手で抑える。

「なんで!!!」

息を吸ってから最初にでた言葉はこれだった。

「私、ファーストキスだったのに!!」

勇太は私が話しているのを聞いていないのだろうか。何も言わず、またキスをしようとする。

「ファーストキスは観覧車でって決めてたのに・・・」

びっくりと緊張と色々な感情が合わさって、思わず涙が出てきてしまった。
涙に驚いた勇太はベッドに手をついて私を見下ろす。

「ファーストキスならよかったじゃん」

だがすぐに調子を取り戻した勇太は余裕有り気にニヤっと笑い、そう言う。

「ファーストキスだからだよ!こんなのじゃなくて普通のがよかった!!」

本格的に泣き出した私を宥めるかのように勇太がそっと抱きしめる。

「ファーストキスが大好きな人とでよかったじゃん。なかなかいねーと思うよ、そんな幸せな奴」

優しくそう言い、頭をポンポンしてきた。

・・・確かに。大好きな人とファーストキス出来るなんて私は幸せ者かもしれない。