「ってか、お前小せぇのな。」

3年前までは私のほうが断然大きかったのに・・・

「156だよ、何か文句ある?」

見下ろしていたはずの勇太を見上げなければならない。
それに、誰よりもと言っていいくらい高かったあのころの勇太の声ではなく、お兄さんになったのだなぁと感じさせられる声になっていた。

「まじかーちっせー」

勇太が少し笑う。この時に今まではなかったのどぼとけが上下に動く。思わずまた目を伏せた。

「でさ、なんのために呼んだの?帰っていい?」

久々にちゃんと見た勇太がカッコよすぎて、この場にいることが苦しくなっていた。
そして、もし勇太が私を引き留めて告白でもしてくれたらなぁ・・・なんていう勇太には伝わらない気持ちもあった。

「おう、んじゃ」

勇太はあっけなくそう言ったので、私はもと来た道を戻った。勇太の蹴るボールの音だけが響いていた。