おかえり」

えっ?

思わずぱっと顔をあげると電気のついていない教室にあの遅刻魔の勇太が座っていた。

「え、勇太・・・何してんの?」

「生きてる」

「いや、それは分かるけど・・・早くない?」

「藤堂もな」

そう言って勇太はニカッと笑った。

受験に失敗しただとか、もしかしたら学校でみんなに忘れられてたらどうしよう、なんていう悩みが勇太のおかげで一瞬で吹き飛んでしまった。

やっぱり勇太は私にとって最強なんだ。